2019年5月21日に楽天市場のスマホ商品ページのレイアウトが大幅に変更になりました。
これまでは、商品価格、送料、プルダウンなど項目選択肢はLPの最後まで到達をしないと確認ができませんでしたが
今回のレイアウト変更に伴って、フリック画像の下に配置されることになりました。
(参照:楽天市場サポートニュースより)
この変更に伴い、お客様はページに入るとすぐに価格などを確認できるようになり、
購入がスムーズになるかもしれない反面、店舗運営者の皆様は気をつけなければならない点が複数発生しています。
Contents
1, 「#cart」でコーディングをしているケース
商品ページの途中に、「購入はこちら」などのボタンを設け、購入をしやすくするようなコーディングの仕方は多くの店舗様がやられており、「#cart」のタグを利用されているかと思います。
しかし、今回のレイアウト変更後はカートの位置が上部に変更をされているため、このタグが残ったままになっていると
以前のカートの位置に飛んでしまい、「購入はこちら」を押したがために別のところに飛び、離脱をしてしまうケースに繋がってしまいます。
2, プルダウンを多く用いているケース
今回のレイアウト変更後、プルダウンは、フリック画像とLPの間に置かれています。
そのため、多くのプルダウンを設置しているページですと、LPまでなかなか到達ができず、商品情報を伝えにくくなってしまいます。
実際の受注処理に本当に必要のあるプルダウンなのかどうか、再度見直しを行い、不必要なものは削除していったほうがいいでしょう。
※プルダウン:左記の画像のように、購入前の必要項目をユーザーに選択してもらうような仕組みです。例として、大型家電の場合、搬入前の必要情報としてエレベーターの有無などが必要かと思います。
3, さらに重要度を増したフリック画像
フリック画像を見るだけで、購入に至れるような構成になっているか確認をしましょう。
LPは作り込んでいても、フリック画像はそれの切り貼りになっていたり、20枚まで登録できるところを数枚で終わりにしてしまっている店舗様は多くいらっしゃると思います。今回の変更では、LPコンテンツに到達しにくくなっており、フリック画像の重要度は非常に増しています。
第一画像はテキスト占有率ルールがあるため、なかなか改善をするのは難しいですが、それでもクーポンやポイント変倍をかけている時にはアイコンを入れたり、2枚目、3枚目にはランキングやお客様の声など、魅力的なコンテンツを加えていくことで、さらなる改善が可能です。
モールに出店をしていると、このようなルールの変更に伴い発生する作業も多く、非常に大変かと思います。
しかし、だからこその工夫で売上を上げるチャンスも多くありますのでぜひ出来るところからトライをしていってください。
※フリック画像:上記の画像のように、商品ページを開き最初に出てくる、左右にスワイプできる画像のことです。上記の画像では半額表示で期間限定感の演出などをしています。
4, 商品ページ登録時、SEOに関わる部分
楽天に商品を出品する際に「タグID」というものが重要です。タグIDの登録をしっかりと行うことで、お客様を自社の商品ページに呼び込むことができ、また取りこぼしを減らし、結果的に売上アップにつなげることが可能です。
キーワード検索
通常商品ページへ行き着く際、キーワード検索が多いかと思います。例えばレディースのTシャツを購入したい場合は、「レディース Tシャツ」とキーワード検索を行います。
ただ、商品が一般的なものであるほどこの時点での検索件数は膨大です。 実際に「Tシャツ・カットソー」のカテゴリで「レディース Tシャツ」と検索すると、70万件以上の商品がヒットしました。
次に買い手が行うのは、キーワードの追加が多いかと思います。例えば「レディース Tシャツ 長袖 カジュアル」のように、ここまでキーワードを設定した上で検索をすると、先ほどの70万件から約4万件までヒットした商品が減りました。
PCであればキーボードで文字入力するのは簡単ですが、これがスマホである場合、検索キーワードを入力するのは大きな手間です。実際に、PCでは7文字以上でキーワード入力される場合も多いのに対し、スマホを使用した平均検索文字数はが2~3文字にとどまります。
昨今では、スマホから購入する買い手が大半を占めるため、文字入力よりも、直感的に欲しい商品にたどり着くことができる「絞込検索」を活用する人が増えています。そして、この絞り込み検索にヒットさせるようにしてくれるのがタグIDです。
タグの絞り込み
スマホで「レディース Tシャツ」のキーワード検索までの工程は同じとし、
絞込検索は、すぐ右にあるボタンや、真下にある項目を直感的にタップして絞り込むことができます。右のボタンをタップすると、より詳細な絞り込みメニューが表れます。
これによって、先ほどのキーワード検索で「長袖」や「カジュアル」を入力したように、タップするだけで絞り込みを行うことができます。そして、これら項目に該当する「タグID」を商品情報に登録してあった商品だけが、結果としてヒットしています。
「テイスト(ファッション)」から「カジュアル」を、そして「長さ(袖)」から「長袖」を選択した結果はこうなります。
×をタップすることで条件を外したり、またつける場合は再度絞込みボタンから選ぶことができ、キーワード検索に打ち込むよりも直感的な操作で簡単に検索結果を絞り込むことができます。
しかしここで問題なのが検索結果の件数です。先ほどのキーワード検索の「レディース Tシャツ 長袖 カジュアル」では4万件ほどありましたが、こちらのタグでは1万5千件ほどしかありません。
つまり、商品名や商品の説明文にテキスト情報を記して検索を行いますが、タグIDの設定を行っていない方が多いため、せっかくの販売機会が失われていることになります。
ディレクトリID
ディレクトリIDとは、商品のジャンルを表す項目で、楽天では必須項目となっています。
基本的に、ディレクトリIDは1商品につき1つだけ設定することができ、楽天内のジャンルは最大で5階層ありますが、その中で最も適した最下層を登録する必要があります。
タグID
タグIDとは、該当ジャンル内の属性で、登録自体は任意項目です。タグIDは1商品につき32個まで設定することができます。
ディレクトリIDとタグIDのメンテナンス
先ほども記載しましたが、楽天では定期的にディレクトリIDやタグIDの新種追加や統廃合が発生しています。もっとも厄介な問題としては、統廃合の対象となって使えなくなった古いタグIDが登録されている商品は、RMSからの更新もCSVを使った更新でもエラーが発生して更新できなくなってしまうことです。更新したい内容がたとえ商品名の変更であろうと、価格の変更でもあろうとも、エラーとなってしまうのです。
また商品の更新をしなくても、使えなくなったタグIDをそのまま放置することは結局設定していないことと同様ですので、販売機会が失われていることに変わりありません。
ですので、新種のタグIDが追加された場合や、統廃合によって古くなってしまったタグIDについて、楽天から配信されるサポートニュースを欠かさずチェックを行ってください。もしディレクトリIDやタグIDの更新があれば、速やかに見直しを行いましょう。
最後に
まだまだタグIDを徹底的に登録しているストアはごく一部です。タグIDの登録によって、絞込検索にヒットさせることができるので、これは商品に対する入り口が増えることを意味します。つまりタグIDを設定することで集客ができ、最終的に売上アップにつながっていきます。地道な作業になりますが、常に見直しを行いながら運用していきましょう。タグIDの詳細が気になる方はぜひ弊社にお問合わせください!