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2大ECモール内SEOの現状と対策
SEOと聞くと、グーグル検索やヤフー検索による検索結果上位表示を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかしながら、楽天市場やYahoo!ショッピング内における検索順位も各モール独自のSEOロジックが採用され、”適切”な対応ができている商品ページが上位に表示されています。
楽天市場とYahoo!ショッピングにおける各商品ページへの流入の6割強がモール内検索によるものだと言われていることからも、モール内で適切にSEO対策を施すことでショップへのアクセス数が上がり売上に大きく貢献することが分かります。
モール内SEOの改善が売上UPへの一つの施策であることは間違いありませんが、厄介なことにモール内でのアルゴリズムは常時見直しされており、通常業務をこなしながらその変化にスピード感を持って対応しなければなりません。もし販売している商品が少なければ気付いた時に対応することが可能ですが、数百数千の商品を抱えるネットショップの場合は変化に対応することは容易ではありません。
楽天市場とYahoo!ショッピングの現状有効なSEO対策
2018年2月現在、国内2大モールにおいて有効なSEO対策について簡単に解説していきます。
楽天市場内のSEO対策
結論から申しますと、楽天市場のSEO対策において重要視されるポイントは「商品名」と「売上数」の2点です。
この2つの要素に加えて、ディレクトリID・タグIDの適正化、あす楽などのサービス参加、カラータグ、動画挿入などの要素を最適化することで、検索順位に影響してきます。
「商品名」といっても、それだけではなく対象商品ページのキャッチコピーや商品説明文にも”適切”に検索キーワードが含まれている必要があります。
この”適切”という言葉のニュアンスは難しく、多すぎても少なすぎても好ましくありません。また商品名のどの位置にキーワードが含まれているかなどもポイントになります。
「売上数」とは、ある一定期間での売上数の多さを意味しています。
明確にどの期間を指すかは公表されていませんが、以前から出店しているお店が完全に有利になる仕様(売上の累積数)ではありません。
狙うべき検索キーワードが商品名や商品ページ内で最適化されていることと、競合店舗との売上数の差が楽天市場内でのSEO対策に不可欠な要素です。
Yahoo!ショッピング内のSEO対策
Yahoo!ショッピングの場合は楽天市場よりもSEO対策に必要な要素が多く、「商品名」「売上数」「プロダクトカテゴリ」「在庫数」の4つが重要です。これらはヤフーが公式に公開している情報です。
また、Yahoo!ショッピングの検索結果はおすすめ順がデフォルトで採用されています。
要するにヤフー側がユーザーに対しておすすめしたい商品順ということです。
もっと踏み込んだ話をするとYahoo!ショッピングにおいてはPRオプションという広告設定がおすすめ順における上位表示の鍵を握っていきます。
ゆえに現状ではPRオプションなしでの上位表示は難しいと言えます。
※PRオプションとは、Yahoo!ショッピングの成果報酬型の検索対策用広告。モール内で上位表示させやすくするために利用するものです。
PRオプションはどのお店も即時利用できるものではなく、ある程度の売り上げが条件となっています。
そのためまずは、Yahoo!ショッピングが公表しているルールに基づき「商品名」や「プロダクトカテゴリ」などの商品登録情報を最適化するなど上記4項目の対策に取り組む必要があります。
また、以下の減点対象修飾文字の使用を控えることも大切です。
<減点対象となる修飾文字の例>
以下の減点対象文字が含まれた回数に応じて減点となります。
【】[]!!★☆◆«»■<>♪◯◎※◇○□△▲▼▽
具体的なSEO対策1 – ミドルワード・スモールワードを狙う
楽天市場でもYahoo!ショッピングでも通用する具体的なSEO対策として、ビッグワードの攻略ではなく、ミドルワード・スモールワードによる上位表示を意識することが上げられます。
※ビッグワードとは様々な解釈を生む抽象的な単語。例)「洋服」「照明」
※ミドルワード・スモールワードとは、ある程度絞り込まれた具体的な単語。例)「パーティドレス ピンク」「間接照明 LED」
楽天市場であってもYahoo!ショッピングであっても、多くの利用者は複数のキーワードを入力し自分が本当に欲しい商品だけを表示させようとします。
例えば、就活生がビジネス用の黒の落ち着いたバッグを購入する場合を想像してみると検索ワードが「バッグ」のみのビッグワードになることはほとんどないでしょう。
おそらく「バッグ 黒 就活」「ビジネスバッグ メンズ ブラック」のようにミドルワードやスモールワードを利用し検索するはずです。
なぜなら欲しい商品がある程度明確で、購入することをほぼ決めているからです。
したがってミドルワード・スモールワードによる検索で商品ページを訪れる利用者の購入率(転換率)は非常に高くなります。
積極的にミドル・スモールワードのSEO対策を施すことは売上に直結する有効な施策なのです。
また、ミドル・スモールワードとして狙うべきキーワードを決める際にはサジェスト機能を利用することも効果的です。楽天市場やYahoo!ショッピングの検索窓に「バッグ」と入力すると「バッグインバッグ」「バッグ チャーム」のように頻繁に検索されるワードが出て来ます。
また、グーグルサジェストのデータを一覧で引っ張ってくるサイトも複数あるのでそちらを活用することもおすすめできます。
具体的なSEO対策2 – 季節ごとのイベントを活用した一定期間の売上数UP施策
検索結果の上位表示を目指し一定期間の売上を伸ばすことが重要であるとお伝えしましたが、取り組みやすい例として季節ごとのイベントを意識したキーワード設定があります。
クリスマスやバレンタイン、母の日、父の日など各種イベントの2、3ヶ月前に販売に向けた準備ができていることが理想的で、その際に商品名や商品ページに狙うべきキーワードを含ませ露出させます。
その上で「ホワイトデー ギフトお返し 職場」などのミドル・スモールワードを意識することや、3月14日までに手元に届くかどうかも一目で分かるようにすることでクリック率も上げることができ効果的です。
上述したような検索対策を施し意図的に一定期間の売上を伸ばすことで、イベント終了後もモール内検索で上位表示を狙いやすくなります。
ですが、以上の施策を通常の業務をこなしながら、データを見て改善し続けるのはとてもではないですが、大変な作業で、その他の売上に必要な実務の時間まで奪われてしまうことでしょう。
一歩進んだSEO対策 – 検索シェア(占有率)の重要性
ここで一歩進んだ内容のSEO対策をご紹介します。
SEO対策というと「検索順位」ばかりに目が行きがちですが本当に売上のために重要なのは順位だけなのでしょうか。
弊社は、必ずしも検索結果で1位を取ることだけを狙っている訳ではありません。
弊社の目的はあくまで売上を伸ばすことです。
1位を取ることは大きな意味があり取り組むべき内容ではありますが、最重要課題ではないのです。
では何が重要であるのか?
以下の例をご覧ください。
例)「パール ネックレス 入学式」と言うワードを、楽天市場で検索した場合
前提:以下に出てくるA社とB社の取扱商品は共にパールネックレスで同じユーザー層をターゲットとしています。
A社の商品は、1ページ目の1番上に表示され、ある期間に1,000クリック取れています。
B社の商品は検索結果1位ではないものの検索結果1ページ目に9商品表示されており、9ページの合計クリック数は2,000クリックを超えています。
※2018年2月現在、楽天市場の場合、検索結果1ページ目には45商品表示される仕様になっています。(パソコン、スマートフォン同様)
もうお気づきの方も多いかと思いますが、
重要なポイントは、「パール ネックレス 入学式」のキーワードで検索した際の自社商品ページへの流入数なのです。
流入数が多ければ多いほど売上に繋がります。
そもそも、SEO対策の目的は集客をすること、多くのお客さんを商品ページに呼び込み購入に繋げることのはずですよね。
A社とB社どちらが好ましい状況にあるかは一目瞭然ですね!
検索順位はもちろん大切ですが、検索シェア(占有率)はそれ以上に重要なポイントになり得ます。
弊社は楽天市場&Yahoo!ショッピングにおいて、こう言った占有率、検索順位売上ランキングの入賞履歴、商品レビュー数の推移などのデータを独自のツールで解析しながら、SEO対策を実施しています。
これらを統合的に分析しながら、戦略的、また効率的にSEO対策を打っていますので、他社よりも一歩進んだSEO対策を施すことができます。